北鎌倉へ

先の火曜日、相棒と二人で北鎌倉へ出掛けました。昨秋だったか、大昔に祖父母と伯母に連れられ大船に行ったことがあるけれど、それきり鎌倉へは行ったことがない…と相棒が言います。それなら近いうちに行こうと言いながら、年末になり、年明けになり。桜の季節になると混雑するから「今のウチかも」と円覚寺を目当てに「いざ鎌倉へ」です。

 

名古屋からは品川まで新幹線で1時間半。JR横須賀線普通に乗り換え、8駅で「北鎌蔵」に到着です。風の強い日で、空気も冷たく、首周りまでモコモコにして歩いてきました。私は遠い昔に宮本敬文写真展を目当てに出向いてきて、円覚寺とジェイクと言う名前の犬が出てくる絵画、葉祥明美術館を目指して北鎌倉の駅で降りたことがあります。ファイルを調べてみると、2004年9月28日のことでした。あれから20年も過ぎています。

 

今回は相棒が一番行きたいという臨済宗建長寺派大本山。悟りの窓が有名であじさい寺と言われる、同建長寺派の明月院、駅下りてすぐの臨済宗円覚寺派大本山の3つを歩く予定で。線路沿いを15分ほど歩くと、建長寺に到着です。

建長寺は1253年北条時頼により創建された初期の禅寺で、鎌倉五山一位とのこと。けんちん汁は、精進料理の建長汁が全国に広まったとのこと。広くて古くて荘厳で、身の引き締まる雰囲気のお寺でした。

 

次にたどり着いたのは、駅に戻る形で明月院。剪定され落葉し、まる裸の枝ばかりの景色の中。手入れの行き届いた庭や木立に、ひっそりと小さく生けられた野花が、そこここに目立つのでした。庭の綺麗なこじんまりしたお寺でした。季節が巡れば、佳い香りで満ちみちる空間の予感がします。

 

次に立ち寄ったのは、20年前にもおじゃました葉祥明美術館で、懐かしい思いの絵葉書を数枚買い込んだのでした。奥まった処の洋館は、少し色あせていましたが、小さいロビーには自分以外にも数組の来訪者がいて、まだまだ観光客が目当てとしているのだなぁと思った次第です。

 

最後は円覚寺で、以前の記憶にはアタマにタオルを被った雲水さんが池の掃除をしている処ばかりが強調されていて・・・。広い境内のどこだったんだろうと探し回り、禅堂の手前にある妙香池だったのだと気付きました。ただ、今年に入り池の水が突如として無くなったとの立て札があり、ただいま調査中とのこと。乾いた庭の風情が残念でした。

 

風が強かった為、たえず動いている方が温まる…ということで、相棒と二人、ただひたすら歩き回ること数時間。気付けば昼食も忘れていて。相棒は品川に向かう新幹線のなかで、「チーズちくわ4個」なんぞを食べていて・・・。どおりでお腹が空いたとは言わず。私はジャスミン茶を水分補給に500ミリリットル8分目で、午後の3時を過ぎてしまったのでした。季節はずれなのか、「おいでおいで」と誘うようなお店は喫茶も洋食屋さんも蕎麦屋さんも無く・・・。気付いたら帰りの品川駅でした。

 

何でもよいから食べようということで探し回り、ビールも飲めるパブのようなお店に入ると、セルフの立ち席しか空いていなくて。ガラス張りの向こうは、駅構内を行き交う混みあった人々の群れで、私たちはさしづめオリの中のおさるのような気分で。相棒はお皿に一個、ケチャップのかかったミートコロッケとコーラ、私はフィッシュアンドポテトにホットコーヒーでお腹をこしらえたのでした。

 

夕食用にお弁当を探す・・・ということになり、相棒はなぜか「ちくわと鮭の海苔弁当」。お弁当が苦手な私は、秋に東京駅で見つけた「鎌倉ハムサンド」をやっとの思いで見つけて買い込んだのでした。

 

大船に近い北鎌倉に相棒を連れて行く…という私の宿題は無事終了したのでした。

メデタイです。以下写真を載せます。

 

建長寺1

建長寺2

建長寺3

明月院

円覚寺1

円覚寺2

円覚寺3

以上。